2011年05月03日

【生食用食肉について】

原田英男氏ツイートコピペ


【生食用食肉について@】
本件について、幾つか質問を受けました。厚生労働省所管の案件ですが、事実関係について食品安全委員会と厚生労働省のHP公表資料を提供。ただ、これ以上の説明能力はありませんので、更問にはお答えできないと思います。あしからず。(以下、続きます)

【生食用食肉についてA】
食品安全委員会の「腸管出血性大腸菌のリスクプロファイル(2010年4月)」→ http://bit.ly/jJHiyU によれば、生食用牛レバー(生食用と表示され市販されていたもの)でのO157の分離率は1.9%と他の部位より高い(23ページ)。

【生食用食肉についてB】
「生食用」と表示がされたレバーの市販流通品の調査が2008年度においても結果が示されていたが、当該年度には「生食用食肉の衛生基準に関する通知(平成10年9月11日)に基づく加工基準目標に適合したと畜場からの生食用レバーの出荷実績はないとされており、

【生食用食肉についてC】
(Bの続き)これらの事実の間に齟齬があること、を26〜27ページの「4.問題点の抽出」で掲げている。さらに、31ページの「6.求められるリスク評価」において、「D流通段階での生食用規格の導入によるリスク低減効果の推定」が必要とされ、

【生食用食肉についてD】
(Cの続き)「今後の課題」として32ページに「E生食及び加熱不十分な牛肉及び牛肉内臓肉の喫食実態の究明 年齢別、品目別等の詳細なデータの入手」が挙げられている。

【生食用食肉についてE】
直近の厚生労働省の「食中毒菌汚染実態調査結果(20〜22年度)」はこちら→http://bit.ly/kGd4qw これによると、牛レバー(生食用)では腸管出血性大腸菌は3年間とも陰性だけどカンピロバクターは3年間とも陽性(9.5%〜18.2%)。

【生食用食肉についてF】
厚生労働省の通知「生食用食肉等の安全性確保について」はこちら→http://bit.ly/kB1P1m 通知の概要は@生食用食肉は、糞便系大腸菌群及びサルモネラ属菌陰性でなければならないこと、A生食用食肉を販売する場合には生食用である旨の表示をすること。

【生食用食肉についてG】
生食用食肉の衛生基準に適合したと畜場については、厚生労働省のHPでは見当たらないので(あるかも知れません)、島根県のHPから21年度の適合施設と出荷実績(島根県のHPだけど全国のデータが)→http://bit.ly/j0bKTD 馬肉しか実績はないよう。





【生食用食肉について2@】
5/2のツイを補足します。今回は昨日提供した事実関係に、私見を添えてツイします。ちょっとダブル部分がありますが、構成上の都合なので、ご容赦を。また全体的には私見であります。

【生食用食肉について2A】
富山県等で起きた生肉を原因とする腸管出血性大腸菌による集団食中毒について、5/2消費者庁が一般国民向けのお願いと厚労省へ「飲食店において、加熱用の肉が生食用として提供されることがあるかの事実の確認等」を要請。→http://bit.ly/mQOQZN

【生食用食肉について2B】
一方、食品安全委員会は、既に「牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌に関するリスクプロファイル」のまとめる際に22/3/31付けの「審議結果」において「(3)国民への情報提供について」を特記→http://bit.ly/jsYs8s

【生食用食肉について2C】
この中で食品安全委員会は「平成20年度の国内のと畜場で処理され、生食用の食肉の加工基準目標を満たした生食用牛レバーの出荷実績がないにも関わらず、生食用牛レバーの流通があるという齟齬が認められる」と、今回問題になっている流通実態の矛盾を既に指摘。

【生食用食肉について2D】
また「国内で流通する食肉のO157の汚染実態調査の結果、他の食肉より牛肉からの分離率が高く、特に生食用牛レバーにおける分離率が他の食品と比べて高いこと等から、牛肉・牛内臓肉の生食のO157による食中毒発生への寄与が大きく(続く) via

【生食用食肉について2E】
(Dの続き)特に小児の牛内臓肉の喫食が原因となった食中毒に伴うHUSの発生事例があることからも、牛内臓肉の生食に関するリスクについて更に国民への周知を徹底させる必要…従って、食品安全委員会は当該知見について、強く国民に周知する必要があると考えると結論。

【生食用食肉について2F】
これは専門調査会座長から食品安全委員会委員長に充てた通知であり、言い換えれば、専門調査会としては、生食用食肉の加工基準目標を満たした生食用牛レバーが流通している実態も考慮した上で、「国民への情報提供の徹底」という結論を得たものと思われる。

【生食用食肉について2G】
これを受けて食品安全委員会は「腸管出血性大腸菌による食中毒の防止について(22.4.7)」という文書を公表→http://bit.ly/k0Lxda この中で@牛内臓や牛肉を生で食べるのは控え、A牛内臓や牛肉を調理する際には、中心部まで良く加熱し(続く)

【生食用食肉について2H】
(Gの続き)特に乳幼児やお年寄りでは、死亡したり重症になることがあるので、生や加熱不十分な牛内臓や牛肉を食べないよう、周りの方も含め注意すること、と改めて注意喚起した。換言すれば生食用食肉の衛生基準を義務化するなどのリスク管理措置の強化はしなかった。

【生食用食肉について2I】
なぜ、リスク管理措置を強化しなかったのか。それは既に設けた「生食用食肉の衛生基準」が守られていない以上、また、生レバーや牛タタキ等への強い嗜好がある以上、最終的に消費者の口に入る段階での注意喚起の徹底を図ることが実効性高いと判断されたと思われる。

【生食用食肉について2J】
では何故「生食用食肉の衛生基準」→http://bit.ly/kNFNzf は守られないのか。 これは推測ですが、この基準は要は、「生食用食肉の加工・処理ラインを加熱用と別に作れ」ということですから、スペース、器具機材、人員を2倍にしろというようなもの。

【生食用食肉について2K】
それは輸出用牛肉の処理施設と同じような負担を施設側に求めるものですから、採算ベースに乗るものはなく(よほど大きな生食用需要があれば別ですが)、現実的ではないのでしょう。生食用衛生基準を満たす施設が馬肉の処理施設だけなのは、こちらは生食用のみ、だからかと。

【生食用食肉について2L】
生食用衛生基準を満たさなくても、HACCP施設であれば、相当リスクは低減できるでしょうが、我が国ではHACCP対応の食肉処理施設自体が少ない方が問題かも。私の結論は食品安全委員会と同様、「生の牛肉やレバーは健康な大人の食べ物」ということかと思います。
posted by ポジティブ at 19:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆プチ知識 | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。